西端真矢

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クロワッサン誌「着物の時間」「美しいキモノ」元編集長富川匡子さんの着物物語を取材しました。 2024/12/15



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マガジンハウス「クロワッサン」誌での連載「着物の時間」、今月は元「美しいキモノ」「婦人画報」編集長で、現在はエディトリアル・プロデューサーとして活躍されている富川匡子さんの着物物語を取材しました。

富川さんの編集長時代、私も両誌で様々なお仕事をご一緒させて頂きました。
取材場所への移動中や編集部での入稿作業の合間にあれこれお喋りもして来ましたが、意外と、富川さん自身の着物とのかかわりの歴史って聞いたことがなかったな、とふと思ったのです。
着物ファンの皆さんも、そして着物業界の方々もきっと知りたいはず。そこでこちらの連載にご登場頂いた次第です。
これぞ「美しいキモノ」元編集長という王道の訪問着でご登場。現在、エディトリアル・プロデューサーとして取り組まれている領域についてもお話を伺っています。
どうぞ皆さまご高覧ください!

追悼 村田あき子さん 2024/12/01



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東京好みを代表するきもの店「染織工芸 むら田」の店主、村田あき子さんが亡くなられた。
あっさりと垢ぬけていて、でもよく見ると非常に凝っている。そんなあき子さんの着こなしに憧れていた人も多いのではないかと思う。
私もその一人で、「美しいキモノ」の記事のために長期間取材させて頂いてから親しくお話し出来るようになったことを人生の僥倖と感じて来た。

上の写真の帯は、昨年、あき子さんのお見立てで作った。
あき子さんの祖父である陶芸家 板谷波山が花瓶に表した図案をすくい織で帯に移し替えたもので、花の色合いを、私の希望を聞きながら、あき子さんが図案から少し変えてくださっている。あき子さんの美の感覚が反映された唯一無二の帯だ。

その帯を、写真のように、まずはごく淡いベージュ色の結城紬に合わせて着て行き、見て頂きたいと思っていた。帯揚げは「美しいキモノ」の記事が出た後、記念にと下さったもので、あき子さん手ずからの板締めがほどこされている。
けれど、癌の手術の後、腹部の不快感がなかなか解消せず、どうしてもきものを着ることが出来ずに時が過ぎている。とうとう見て頂くことが出来ないままに終わってしまった。人生に時になすすべもないことがあることを、呆然と噛みしめている。

あき子さんについては、しばらく後、また書く予定を持っている。だから今はただ悲しみと感謝の思いを綴るにとどめたい。そしていつかこの帯を締める時、空の上からあき子さんが見ていてくれるならいいなと願っている。