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二つの展覧会内覧会へ 2026/07/14
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先々週、白金へ。庭園美術館「ルーシー・リー」展と畠山美術館「茶道具と銘をめぐる物語∔抽象美への招待 静謐なる山田正亮」展、二つの美術館の内覧会に伺った。
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庭園美術館の「ルーシー・リー」展は、アール・デコ建築の本館と現代建築の新館をともに使い、特に本館では、歴史的建造物という環境の中でルーシー・リーの作品を楽しめる。
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日本で非常に人気の高いルーシー・リー(私も大好き)。
一目で「ルーシー・リーだ!」と分かる簡潔にして優美な個性を保ちながら、実は彼女が常に新しい技法に挑戦し、微細に作風を変化させていたことが、代表作を網羅した展示構成でよく理解出来る。必見の展覧会だろう。
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畠山美術館は、昨秋リニューアル開館して、やはり現代建築の新館が追加された。
設計は杉本博司氏+榊田倫之氏の新素材研究所。たとえば二館をつなぐ渡り廊下が美しい。
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畠山と言うと、日本美術好きにとっては、茶道具を中心に名品を所蔵していてなじみ深かった。しかしリニューアル後は、本館での古美術展と新館での現代美術展を、同時に、しかも共鳴し合う内容で開催するという意欲的な取り組みを行っている。
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今回、本館では、「銘」の妙から茶道具を見つめるという展覧会。
たとえば上の写真2枚目は、瓢箪を使用した桃山時代の花入。「木菟(みみずく)」の銘がついていて、確かに木にとまるみみずくに見えて来る。数寄者独特のユーモアの典型的作品である。
長次郎の灰器、夏にふさわしい薄手の茶碗など名品が揃い、鈴木其一による破格の画面構成のひまわりの一幅に、「ああ、其一は江戸が終わること、明治維新がやって来ることを芸術家の鋭さで予感していたのではないだろうか」などと思ったり。
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そして、新館では、現代日本抽象画を代表する作家、山田正亮の回顧展が。
抜群の色彩感覚で構成されたストライプと格子の、静かな美しさ。
やがてそれがより明るい色彩の抽象画に変わり、最後には、ただ一色の方形へ。
ルーシー・リー展と同様、作風の変化を、それもほとんど個人蔵の一級品でたどっているため、今回を逃すと二度と見られない作品も多いだろう。こちらもぜひ行くべき展覧会。
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面白かったのは、学芸課長の水田氏が仰っていたこと。茶道具を見た後すぐその目で山田の作品を見つめると、油絵の重なりも不思議と立体的に見えて来る。絵画も三次元である、と。
本当にその通りで、これは畠山のこの展示構成でしか実感出来ない体験だと思う。
そして、本館で展示されていた乾山や織部の陶器の格子模様が山田正亮の格子と重なって来る。
ぜひこの時空を超える共鳴を体験してほしい。
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庭園美術館も畠山美術館も庭が広々と美しい。美術に触れて、庭で涼み、そしてまた美術へ、庭へという白金散歩の一日をどうぞ。