西端真矢

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新しい帯揚げ 2016/04/19



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「ゑり正」のネットショップから注文した新しい帯揚げが届きました。
麻の葉ツマミ模様。つまんだ絞りの部分が七色なところがかわいくて、一目惚れ。
本の原稿の第一稿がいよいよ大詰めに近づき、全く外出がままならないため、最近はもっぱらネットショッピングで買い物をしています。
あと少しで脱稿です。


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狂気の中の誕生日 2016/04/08



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皆様、私の誕生日である今日、メールやFBメッセージ、そしてFBへのお祝い投稿を頂き本当にありがとうございます。
今年の誕生日、私はどこへも出かけずに部屋にこもり、頭の中は極度の興奮状態にあります。多くの方に知って頂いているように、晩秋より書き始めた本の第一稿が、いよいよあと少しで書き上がるためです。
あくまで「私の場合は」になりますが、新しく一行一行を書き進めている時よりも、書き上げた後、最初から文章を直して行く時の方が、一種異様な精神状態に陥ってしまいます。一語一語が精神病的に気になり、直しても直してもまたどこかが気になって、永遠に終わらないかのような修正を続けてしまうためです。

それでも、印刷の〆切もあり、あと少しのところまでやって来ました。
本当は、誕生日の今日、担当編集の方に総ての原稿をお送り出来たらと頑張っていたのですが、とても間に合わず、いじましく、予告編のように序章だけを送りました。
全体ではあと十九章分あり、今日、そして週末の二日間で、何とか終わりまで修正を完成させるつもりです。そう、物語自体はもう少し前に、書き終わっているのです(書き終えた時、さすがに涙が流れました)。

長い物語を書くというのはとても不思議な体験です。
たくさんの現場取材と資料を読みを通して世界の中に入り込み、苦しい、早く書き終わりたい、早くこの世界から抜け出したいと願いながら、一方で、私が追いかけている一人一人の登場人物や、彼らが息をしている世界と別れることをたまらんく淋しくも感じます。
とにもかくにも、彼らとともに生きる時間もあとわずかとなりました。この後も追加の事実調査やゲラの校正でもう一回だけ狂気の修正作業の時は来るとは言え、そこできっぱりと彼らと別れなければなりません。今日の写真に上げた大好きな花、雪柳も、もう大分散ってしまいました。

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洗い張りですっきり蘇った大島に紙布帯で、打ち合わせへ 2016/04/06



昨日は雑誌関係の打ち合わせがあり、きもので出掛けました。
仕事の時は、紬が中心です。
最近、洗い張りに出して仕立て直した祖母由来の大島があるので、それを着て行くことにしました。
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上の写真が、洗い張り→仕立て直しから帰って来た時に撮ったものです。before写真を撮っておけばよかったと悔やまれるのですが、布全体が大分くたっとなったかんじ、更に八掛の裾の一部がすり切れて破け、かなり断末魔な状態でしたが、すっきりと蘇りました。
黒と紺の糸で地の部分を織り上げ、身頃と袖に、縦に唐花が入った模様付けです。

実際のコーディネイトはこんな風に↓
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米沢の「近賢織物」製の白地にかすかに茶色の縞が入った紙布帯で、すっきりと。帯揚げはきものの柄と同じ茶の縮緬を、赤の帯〆で挿し色にしてみました。
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これから、大島が心地よい季節が始まりますね(紙布帯も!)。蘇ったこの子を、また違ったコーディネイトで楽しんで行きたいと思います♪

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不思議な水仙 2016/04/04



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庭の真ん中に、突然、水仙の花が咲いていた。
いや、水仙は以前から庭の北の方にある花壇に群生していたのだけれど、この花は、今年になって突然、庭のちょうど真ん中辺りに庭いじりが趣味の父が後で何かに使おうと思って置いたままにしていた石の横に、一人長い茎を背筋良く伸ばしていたのだ。

だけど、水仙って、球根植物じゃなかったっけ?
他の花なら、庭に遊びに来る鳥や虫や野良猫たちが受粉した花粉を体のどこかにくっつけて、そしてたまたま立ち止まった所でその花粉がふわりと土に落ちて花が咲くことは、分かる。だけど球根植物では?
もしかしたら、この水仙は、球根のまま花壇から庭の真ん中までころころ転がって来たのだろうか?それとも土の中をもぐらのようにずんずん掘り進んで来た?いやいや最近よく我が家の庭に顔を出す白黒模様のでっぷりとした野良猫が、土を掘り返して一しきり、おもちゃのように転がして運んで来たのかも知れない。
気になって、調べてみると、水仙は普通、土の中で分球して増えて行くと書かれている。けれどごくまれに、受粉によって新しい株が出来ることもあるということで、なるほどね、と納得しながら心のどこかで、庭をころころ自分で転がって来たのだと思いたい。そんな凛とした横顔の水仙なのである。

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