西端真矢

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クロワッサン「着物の時間」にて、作家の山内マリコさんの着物物語を取材しました。 2018/12/30



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今年最後のお仕事ご報告日記は、クロワッサンの連載を。
「着物の時間」にて、作家の山内マリコさんの着物物語を取材しました。
山内さんと言えば、閉塞感ただよう日本の地方都市の現状や、結婚に焦る女性の姿をぐさりとえぐり出す優れた作家でいらっしゃいますが、大の着物好きでもあります。
しかも上の写真のように、上野東照宮の金色の山門の前にたたずむ姿はどこか不穏な空気をかもし出して。
目指すは鈴木清順映画のような「大人の大正ロマン着物」と語ってくださった山内さんの、着物個人史と着物の好みのお話を、ぜひご高覧頂ければ幸いです!

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きものコートおあつらえ物語 2018/12/27



皆様、年の暮れをいかがお過ごしでしょうか。私は最近数か月のあまりの多忙についにダウン。この二日ほど高熱に苦しみながらも原稿を書いておりました涙。
しかし、この冬は、嬉しいクリスマスプレゼントを手にしたのです!と言っても自分でお財布をはたいたのですが‥。何年も悩みの種だった、きもの用コートのフルオーダーを決意。秋の中頃から仮縫いなどやり取りを重ねていたものが、じゃーん、ついに完成したのです!その着用写真がこちら↓
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少し横から写したもの↓
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全身を写したものがこちらになります(大風の日に着たため、髪の毛と裾が乱れているのはお見逃しを)↓
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どうです、素敵でしょう♪
そもそも私にとって常にコートが問題になっていたのは、私がチビで痩せの体形であるため。世の中にきものコートは山と売られていますが、Sサイズはなく、やむなくMサイズを着ていたこともあるのですが、肩がずれ、上半身ががばがばして、どうにもみっともない。祖母ゆずりのものや、友人のおばあ様から頂いた古いコートは昔サイズで体に合うのですが、いかんせん経年感がただよい始めていて…
もうこれは、一からフルオーダーで作るしかない!しかし、誰に頼めば良いのでしょうか。和裁の人はコート向きのウールやベロア生地は縫ったことがないだろうし、かと言って洋裁の人は、きもの独特のシェイプを把握出来ないに違いない。どういうことかと言うと、きものの場合は帯が膨らんでいるので、生地が後ろに取られてしまうなど、色々独特なことが発生することが理解出来ないだろう、と思えました。
その時、一人の友人の顔が頭に浮かんだのです!静岡在住の洋裁士、笠井理加さん。8年前に、と或るきもの関連の展覧会で出会ってFB友だちとなり、お互いのタイムラインに時々書き込みし合うような関係が続いていました。
理加さんは洋裁の学校を卒業し、フリーランスでオーダーメード仕立てのお仕事を受けています。デザインやパターン起こしから可能で、ふだんのお写真からセンスが良いことは分かっていました。しかも、きもの好きで、自分でもきものを着ている!きものの着用感覚を肌で分かっている人でなければこの仕事は無理だと思ったので、ぜひお願いしてみよう!と思い立ったのでした。
          *
早速連絡を取ってみると、静岡と東京で離れているため、立ち合いの採寸や仮縫いは出来ないけれど、前述した、祖母譲りで体にぴったり合っているコートを送ってもらえれば採寸に代用できる、との返事を頂けました。
喜び勇んで古ぼけたコートを静岡へ送りつつ、お願いしたことは三つ。


私はかつて肩こりで救急に運ばれたこともあるほどの重度の肩こり症のため、軽いコートにしたい。素材はベロアを希望。

一般に売られているきものコートはどれも衿開きのデザインで、更にショールを使わなければいけないのが、荷物が増えて面倒でたまらない。肩こり人間にとっては、ショールをかけるだけでこりが倍増するという苦しみもある。衿は詰まり気味に。

さらに「今日は特に寒い!」という日には、衿を立てて着用出来るデザインにしたい。

実は、衿を立てるタイプのコートは「七緒」さんが発売していて、一時は購入も検討したのですが(下のURL)‥
https://nanaoh.jp/?pid=101661133

いかんせん11号サイズの人まで対応というざっくりとしたサイズ感。5号と7号の中間あたりのサイズの私が着ると、がばがばしてしまうのが目に見えています。
上の三つのお願いをお話しし、プラス「七緒」さんのコートのページも見てくださった上で、理加さんは制作に着手。お送りしたおんぼろコートに借り布を当て、作ってくれたのが下の写真の試作品です。最初はトルソーでの画像確認、やがて試作品が手元に送られて来て、私が着用。その写真を送って衿周りのサイズが合っているかなど、確認してもらいました↓
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下2枚の写真で、焦げ茶の部分が古いコート、紺色が、理加さんによる足し布です。もしかしたら全長は少し短い方が良いかも?とピンで留めて試してみたりもしています。
こうして、東京―静岡、200キロの距離もものともせず、仮縫い完了。待つこと1カ月ほどの後、完成品が届いたのでした♡

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そうそう、或る意味このコートの一番の特徴である、衿を立てたらどうなる?という点は…↓
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これで完全に冷気をシャットアウト出来、しかも衿の存在感がうるさ過ぎるということもない。良いところに落ち着いているのがお分かり頂けるかと思います。「七緒」さんのバージョンよりも衿はやや詰まって乗り、好みの問題ですが、よりきちんと感を醸し出せているように思います。また、丈は私のもの方が長く、暖かさが増しています。
理加さんによると、ベロアというくたっとした素材を使って、きちんと衿が立つように仕立てるのがとても難しいのだとか。「久し振りに学校時代の教科書見ちゃいました」とのこと。ご苦心、ありがとうございました! 
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更に嬉しいおまけも。あまり布でお揃いバッグを作ってくださったのです↓
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きゃー!かわいい!荷物少な目で出かけられる日はぜひこの子を連れて行きたいと思います。右のバッグは、コートと一緒に発注していた、サブバッグ。知人のおばあ様のきものを頂いた中にあった白大島風の羽織が、焼けが出ていて着られないため、きものに合うサブバッグをお願いしていました。クルミぼたん付きでかわいいでしょう?そしてそして‥
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ベロアバッグの中をめくると、白バッグとお揃いになるのです。きゃーこういう小さな工夫が楽し過ぎる!ちょっと荷物が多めの日には、この2つのバッグを持って出かけるのも良さそうです。

…ということで、この冬の一大きものプロジェクト、大成功のうちに完了!理加さんにはめったにないタイプのお仕事で苦心だらけだったと思うのですが、本当に素敵に仕上げて下さって、お願いして良かった、としみじみ。
私と同じように、Mサイズから外れて悩んでいるおちびさん、のっぽさん、やせさん、ふっくらさん、既製品よりは多少お金が張りますが、でも莫大というほどでもないのだから、時にはオーダーメードをぜひお薦めします。やっぱりサイズが合っていることが一番です!

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「婦人画報」1月号にて、YOSHIKIさんを取材☆そして東洋占星術の奥儀を知る占術師を取材しました 2018/12/10



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発売中の「婦人画報」1月号。私は2企画を担当しています。
何と何とそのうちの一つでは、X-JAPANのYOSHIKIさんを取材☆自分でもビックリです。
そもそも「婦人画報」がYOSHIKIさんを?と驚かれる方も多いかと思いますが、今号の第一特集は、「天皇陛下と皇后陛下 寄り添いの一本道」。お代替わりを間近に控え、これまでのお二人の歩みを50ページにわたり振り返る総力特集となっているのですが、その中の一企画「私の存じあげる天皇皇后両陛下」では、実際に両陛下と親交のある方々に思い出お話をうかがっています。私は、書家の閑万希子先生、伊東香織倉敷市長、そしてYOSHIKIさんの取材を担当したのでした。

YOSHIKIさんて、どんな人なの?とみなさん興味があるかと思いますが、間近でお話しすると、やはり何とも言えない強いオーラを発している方でした。それも明るい、正のオーラ。以前、やはり取材でお会いしたことのある黒柳徹子さんから出ていたオーラと同じだなというかんじを受けました。
サングラスはかけたまま。そして、最初に「今日はよろしくお願い致します」と挨拶をすると、握手をしてくださるんです…!役得ごめんなさい!とてもあたたかな、上手く言えないのですが、深いかんじのする手でした。つねづね、手にはその人が現れるような気がしていて、やはりその感覚は間違っていないと確信した瞬間でもありました。
そんなYOSHIKIさんをはじめ、皆さんの両陛下とのエピソードをぜひ誌面にてご高覧ください。特に閑先生が知られざるエピソードを語ってくださっています!

そして今号ではもう一企画、付録の占いブックを担当しました。
実は私は占いというものに全然頼ったことがない、とても現実主義の人間なのですが、昨年、「リシェス」誌で東洋の占い全般に精通していらっしゃる半田晴詠先生を取材する機会があり、小さなコラムのその的中率がすさまじく、今年は大々的に付録占いブックとして20ページ以上にわたり詳細に来年2019年を占ってもらうことになった…という経緯があり、再び担当することとなりました。
先ほどYOSHIKIさんの手があたたかかったと書きましたが、半田先生も、会った瞬間からほわんとあたたかな空気を発していらっしゃる方です(上の写真の右下が、先生のプロフィール写真♪)。セレブも頼る、知る人ぞ知る占術家ですが、まったく威圧的ではなく、そして、本来は生年月日と誕生時刻、誕生地点から占う非常に複雑な「子平推命」を見ることの出来る日本で数少ない占師の一人でいらっしゃるのですが、雑誌で一名一名の方を細かく占う訳にもいかないことから、今回は「九星気学」の方式を用いて、大きく1年の全体傾向を見ていただくことに。ただし、一般的な「九星気学」にプラスして、「周易」の方法も用いているのがプレミアムなところで、では「九星気学」って?「周易」って?というあたりのことも概説していますので、どうぞお楽しみください。

個人的には、中国に留学したこともある私は、以前から「周易」にとても興味があり、時間があればそちら方面の本も読んで勉強してみたいな、と思っていたのですが、改めて今回興味をおぼえました。何かと問題の多いかの国ですが、伝統文化には学ぶところが大きいのは間違いのないところ。さてさて来年はどんな一年になるのか、私のように疑り深い現実主義の皆様も、ぱらぱらとでもご覧になってみてくださいませ。

そんな今号の「婦人画報」は、新年号だけあって、この占いブックの他に、普通に文具店で売っていても遜色のないおしゃれな特別付録ダイアリー、「婦人画報」厳選の温泉宿ガイドブック、お取り寄せガイドブック、更に誌面には坂本龍一さんのCDも付いているという超豪華版です。ぜひお買い求めください!